<<< Menu mimuroid spin-off Site

 

活動履歴

1998年 メジャーデビュー
2001年〜2002年 活動休止
2003年 ソロ活動停止
2004年 「東京事変」結成
2012年 「東京事変」解散
2013年 ソロ活動再開

Discography

Studio Album

  • 1st無罪モラトリアム(1999.02.24)
  • 2nd勝訴ストリップ(2000.03.31)
  • 3rd加爾基 精液 栗ノ花(2003.02.23)
  • 4th三文ゴシップ(2009.06.24)
  • 5th日出処(2014.11.05)

Compilation Album

  • cover唄ひ手冥利〜其ノ壱〜(2002.05.27)
  • collaboration平成風俗(2007.02.21)
  • c/w s私と放電(2008.07.02)
  • collabo-best浮き名(2013.11.13)
  • live-best蜜月抄(2013.11.13)
  • self cover逆輸入 〜港湾局〜(2014.05.27)
  • self cover逆輸入 〜航空局〜(2017.12.06)
  • tributeアダムとイヴの林檎(2018.05.23)
  • (2018.11.09 現在)

Official Site

椎名林檎 - UNIVERSAL MUSIC JAPAN https://www.universal-music.co.jp/sheena-ringo/

管理人と椎名林檎

私が好んで聴くアーティストの中では非常に珍しい、女性ボーカルアーティスト。
バンドではなくソロシンガーなのも珍しい。
サウンドはバンドっぽいけど。

最初は嫌いだった。
というより、今にも増してひねくれていた昔の私は、
この「林檎」という芸名も、
カタカナと漢字を多用した歌詞や表現も、
蛇みたいに粘着質な歌声も、
何から何まで奇を衒っている感じがして好きじゃなかったし、
「あーはん、サブカル系ね。
それで人寄せでもなさるおつもりですか。
あたしそういう小手先な音楽とか嫌いだから。」
などと生意気をのたまって、かなり斜めから見ていた。

そんな青二才のいきがりなどどうでも良くなる年齢になった頃、
親友が林檎好きだった影響でちょっと聴いてみようかなという気になり、
少しずつ聴き始めるうちに好きになる。
結局今は、最初嫌いと言っていた
ちょっとしたサブカル感とか、アングラ感とか、粘着質な歌声とか
言葉の選び方とかがむしろ好き。
未熟者の好みや主張なんてものは、案外いい加減である。

でも、彼女の何が一番好きかと言われたら、
たぶん徹底的な「女」の要素と「ジャズ」の要素だと思う。

この人の曲で私が好きな曲は、
たいてい主人公が何かをこじらせてたり、
やたら自分の欲に忠実だったり、
なんか面倒くさい人が多い。
もしくは、
日常を見る目がやたらひねくれてたり、
ちょっとアングラな世界や荒んだ場所から世の中を斜めに見ていたりして、
やっぱり何か面倒くさい。
その面倒くささ、全部、女ならではの面倒くささだと思う。

例えば、
「約束は要らないわ 果たされないことなど大嫌いなの」
と歌った後に「ずっと繋がれて居たいわ」って、
勝手にしろなのか構われたいのかどっちだよ!だし、
「気まぐれを許して 今更なんて思わずに急かしてよ」ってなんともワガママ。
「あたしの名前をちゃんと呼んで 体を触って必要なのは是だけ認めて」
「行かないでね 何処にだってあたしと一緒じゃなきゃ厭よ」
とストレートに執着したりもするが、
「毎晩絶頂に達して居るだけ」
「そしたらベンジーが肺に映ってトリップ」
なんていう、半ば気でも狂ってるのかってやつもある。
「あたしが完全に溶けたらすぐきちんと召し上がれ」
なんて、もはや人じゃないようなオカルト感。

でも、そんな歌詞のどれもこれも、
結局行き着くところは「女ってやつは・・・!」だなと、私なんかは思う。
その「女の面倒くささ」が、私はたまらなく好き。
本当にこの人の歌は女流作家の恋愛小説や日常に根ざした物語に似ていて、
「女って面倒くさ!でも女ってやめられない!」みたいな感じ。
嫌々半分、興味と愛着半分。
自分の欠点を見せつけられているような恥ずかしさで顔を覆った手の指の隙間から、
やっぱり覗いて見てしまう的な、
あの独特のいたたまれなさをすごく感じる。
私は結構サバサバした性格なんだけど、
根っこの部分がものすごく「女」なので、こういう作風にすごく心を抉られる。笑


こういう、こじれた感情っていうのを作品にするのは結構難しくて、
さじ加減を間違えると、ただただ「うぇー、めんどくせー女!」とか
「ハイハイ、中二病」で終わってしまうと思う。
そのあたりをこの人は、うまいことグッとくる作品に仕上げてると私は思ってるのだけど、
そのポイントが「ジャズ」とか「ブルース」の要素なんじゃないかって気がする。

椎名林檎の曲にはジャズっぽいフレーズ、ブルースっぽいフレーズが使われている曲が結構ある。
ちょっとひねったような、どこか「フフン」としたような。
単純にそういうひねたフレーズやメロディーが好きというシンプルな話も勿論あるが、
でもそれだけじゃなくて、
そういうフレーズが小洒落た空気とか大人っぽさを演出していて粋だと思う。
鬱陶しいけど「その気持ち分かるかも」って言ってしまう、
こういう女嫌いって思うけど、自分にもそういうところある、
でもまあいいじゃない、そういうものよ。フフン。
みたいな。
その「フフン」を与えてるのは、
歌詞よりも、ジャズ的でブルース的な、フレーズの方なんじゃないかなーっていう。
そして、それを歌い上げる彼女の歌声はとにかく存在感があって、
その「フフン」をさらに迷いのないものにしている感じがまた良い。

例えば、同じ構ってちゃんでも、
さりげなさを装って「ねぇねぇ、構ってくれないの・・・?」とか言うと
いよいよ本格的に鬱陶しいが、
どうせ構ってちゃんするんだったら
「何よ!私は構って欲しいのよ!分かってよこの馬鹿!」
ぐらい高圧的に言われた方がいっそ気持ちいい、みたいな。笑
意志の強い女性の歌詞なら言わずもがな。
彼女の歌声にはそういうパワフルさがあって好き。
突き刺さるような鋭利な存在感でもあり、
粘着質で耳から離れないような存在感でもある。
そこがまた個性的でクセになるし、
この作風にすごく合っていると思う。


そんなこんなで、
この歌詞と、メロディー・フレーズと、それを歌う歌声の組み合わせ、
それで出来上がってる彼女の楽曲は
「痛いとこ突かれてる・・・!」
という感情も含めてとても心地良いし、時に痛快。
それが女の本質だよね、とか思ってしまう私にとって、
物足りなさがなくて、スパンとハマる。

よく、女性歌手の評価として「等身大の女性観」とかいう表現を聞くけれど、
そういう歌って、悩んでいてもその悩み方がもっと真っ直ぐで、
健康的な感じのものも多い。
私はひねくれ者だから、
「等身大の女」っつーのはもっと、ドロドロしてんだよ!とか思って、
この人の作品を思い浮かべたりしてしまう。
妙に説得力があって、深入りしたくなるのがこの人の作品。


ちなみに、
こういう作風って不安定な感情に直結していると思うので
そこに「危うさ」を感じるのだけど、
たぶん、おそらく、彼女自身が
とても危うさがある人なんじゃなかろうか。
そんな感じが作品から透けて見える感じも、私としては好きなポイントなんだよね。
人間性が作品に出ちゃうタイプの人って、
なんか人くさくて好きなのです。

▲ back to PageTop ▲