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管理人とクラシック

クラシックは昔から好き。
こういうことを言うと、上品とか教養がとか言う人がいるが、
別にそんな殊勝なもんではない。
私がクラシックを好きな理由はズバリ「かっこいいから」。
アグレッシブなバンドサウンドを探し疲れた時、
物足りなさを埋めるためにクラシックばっかり聴いていたくらい、
私の中ではただのエンターテインメント。

そんなわけで、私のクラシックの好みはだいぶ偏っている。
基本的にかっこいいクラシックが好きなので、
優雅で穏やかな曲は全くと言っていいほど聴かないし、
歌モノや弦楽器中心モノも好みに合わないのでめったに聴かない。
もっぱら聴くのは、ピアノオンリーのクラシック。
カッコよさ、派手さという意味ではオーケストラだろと思われがちだが、
ソロ演奏が基本、という硬派なスタイルが、私のストライクゾーンど真ん中。
たくさんの音が重なって作られる迫力より、1人が生み出す迫力のほうが
気迫のようなものを感じられてワクワクする。
オーケストラは、たくさんの種類の音が緻密に組みあがってできているから、
私にとっては迫力よりも繊細さのイメージ。
ピアノソロはもっとわかりやすくて、その分ダイナミック。
基本1人だから周りに合わせなくて良いので、
演奏者には自分の世界に入っちゃうタイプの人も多い。
そういう、曲を自分のモノにしちゃう感覚が好き。
伴奏と主旋律を一人で両方弾けちゃう楽器だからこそのなせる技。
素敵。

ピアノは、その音色も好きなところ。
そのピアノの音色が一番活きる曲が、やはりクラシックだと思う。
ジャズもいいんだけど、私にとっては、なんかちょっとオシャレすぎ。
曲という視点でもそうだけど、
楽器の視点から言っても、あんなに主役張れる音色なのに、
そんなオシャレなポジションに落ち着いちゃったらもったいない、
とか思ってしまう。
もっとピアノには自己主張してほしい。
刺さってほしい。
だから、オーケストラのピアノ協奏曲は好き。
ピアノ1台の迫力があの人数のオケに負けてない姿を見ると、感動する。

ピアノクラシックは弾くのも好き。
ジャズ好きの母親が熱烈に勧めるのでそれっぽいものを時たま弾くが、
その度に、やはりクラシックの興奮には勝てないなと再確認。
もっとアグレッシブに弾きたい!
と思ってうずうずしてしまう。
ここぞというカッコいいフレーズが決まったときのあの感覚。たまらない。
アドレナリン大放出。
ショパンの「革命」とかがわかりやすい。
少し弾けるが、あれ、決まると本当に気持ちいい。
でも、アグレッシブな表現ばっかに重点置いてちゃダメだと、大人になってからは分かってきた。
大事なのはメリハリだからね。
力任せにガンガン弾いてた昔、あの頃私は若かった。


前置きが長くなったが、私が思うカッコいいピアノクラシックは、
ベートーヴェンの『月光 第三楽章』とか、
ショパンの『革命』とか、
同じくショパンの『幻想即興曲』とか。
ベートーヴェンとショパンをご贔屓。
好きな曲の多さで言ったらショパンかもしれないが、
1曲1曲への思い入れや全体的な作風で言ったら、一番好きなのはベートーヴェン。
ダイナミックでドラマチックで情熱的。
『熱情』第一楽章、第三楽章もいいよね。
攻めの楽曲。
かっこいい。素晴らしい。
ピアノ協奏曲なら、ラフマニノフのピアノ協奏曲 第二番も大好き。
『のだめカンタービレ』のドラマでも有名になったやつ。
好きすぎて、自己満足のためだけにオーケストラの楽譜買った。
買ったって一人じゃ弾けないのに。

ちなみに先にあげた『月光 第三楽章』『革命』『幻想即興曲』の3曲は
いつか弾きたい憧れの3曲で、
若かりし頃、●歳までに弾けるようになるぞ!と目標を掲げたのだが、
その●歳からもうウン年経ってしまったという残念エピソード。
ウン年経っていまだ、
「幻想即興曲」は、ひどい出来だがなんとか弾けるが
「革命」は「きっと『革命』を弾きたいんだよね」とかろうじて伝わるレベル、
「月光」はサビのワンフレーズをちょろっとだけ、
という程度。情けない。

こうやって並べてもわかるが、
どうも私は暗い曲ばかり選んで聴く傾向がある。
弾く曲も然り。
好みがわかりやすいなと自分でも思う。
「何か弾いて」と言われた時に弾ける曲が暗い曲ばっかりってどうなのよ、と思うので、
明るい曲もレパートリーに入れたいと考える日々。
ショパンの『英雄』とか華々しくてカッコイイけど、ムーズーいぃぃーーー。

だいたいね、
暗い曲ってのは、難易度低めでも雰囲気でかっこよく仕上がるパターンあるけど、
明るい曲は逆なんだよね。
曲が持つ雰囲気が、「明るい」ってだけで軽やかな印象になりがちだから、
逆に、弾いてみたら思ったより難しい、ってことが多い。
カッコいい曲なんて特に。
明るい曲のカッコ良さってほぼイコール華々しさだから、
そういう曲ってほとんどの場合、音の密度が高くて豪勢なんだ。
つまり、テンポが早かったり、和音の音が多かったり、音があちこちにとんでたりして、難易度高いんだ。
もう、譜読みの段階で心折れそうになるんだ。
くぅぅー!
いつか弾いてみたいがまだ無理です。

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